〈お仏壇の飾り方〉
〈祭壇の飾り方〉
〈お盆飾り各部詳細〉
仏壇の前や床の間、縁側などに精霊棚(盆棚)を作ります。 静岡市周辺では割とシンプルに小机などを用いたり、お仏壇の膳引き(お仏壇から引き出して使う棚)を精霊棚として用いる場合も多いようです。 (初盆のお宅では、葬儀の時に使用した三段の祭壇を使う場合もあります。) お盆の象徴的な飾りとして盆提灯や行灯をお供えし、経木のお膳でごちそうをお供えしたり、 三段盛(さんだんもり)という供物台などもよく用いられます。
精霊棚の上 にスノコ(竹や葦で編んだむしろ)や マコモ(イネ科の大型多年草の葉)を敷きます。 四方に青竹を立て、上に縄を張り巡らします。 この竹と縄は結界を表すといいます。 張った縄にはソーメン、昆布、ホオズキなどを吊るしたりします。 写真のようにお仏壇の前で飾る場合は四方に竹を立てず、 お仏壇の上に竹を渡すだけのことが多いようです。写真ではホオズキ、枝豆、栗の葉をまとめて吊しています。
経木のお膳でごちそうをお供えします。器にはカワラ器(白皿やスヤキ皿)が用いられます。写真は三つのお膳をお供えしてありますが、数はお宅によってまちまちで特に決まりはありません。
お箸には「おがら」を用い、仏さまの方に向けてお供えします。
無縁仏(むえんさん)、餓鬼仏(がきぼとけさん)の為に、 精霊棚の脇にもごちそうをお供えする習慣があります。
積み団子
静岡県の中部地方では、左の『三段盛』という仏具が広く使われています。
上:積み団子、中:お菓子、下:果物、の順にお供えすることが多いようです。
置く向きは三本足の一本を手前に向ける置き方が正式のようですが、この辺り(静岡市近辺)では、写真のように二本を手前に向ける置き方も多くみられます。またその場合、お団子は三角形の頂点を手前にします。お団子は近所の和菓子屋さんに頼んで蒸かしてもらうか、最近は落雁(らくがん)などで出来たものやローソクで模したものもあります。(13日朝~)
お位牌
精霊棚に安置しますが、お仏壇の膳引き(お仏壇から引き出して使う棚)を精霊棚として使う場合は、お仏壇内部の中段にお位牌を安置するのが良いでしょう。(写真)
お位牌を置く場所はお寺さんによって考えが異なることがあります。また地域によっては、ご本尊まで別の場所にしつらえた精霊棚に安置し、お仏壇の扉を閉めてしまう場合もあります。
盆提灯
精霊棚の横には盆提灯を飾ります。静岡市周辺では両側に大内行灯(おおうちあんどん)を置き、窓に近い所に吊り下げる提灯を一個飾るのが 一般的です。写真は吊り提灯(岐阜提灯の代表的な形です)
●大内行灯 本体木製 11,000円より
●吊り提灯 〃 4,400円より
大内行灯は1万円台~5万円台、吊り提灯は1万円台から3万円台くらいのお品を良くお願いしております。【当店参考】
浄土真宗系の宗派は教義的に精霊棚、盆提灯を飾ったりすることや、迎え火、送り火などを行う習慣もありません。但し、お盆の象徴的な飾りとして、切籠灯籠(きりことうろう)を飾る場合があります。(地域によって習俗的に行灯や吊り提灯などを飾ることもあります。)