六つの徳目 六波羅蜜(ろくはらみつ)

さて、悟りの世界に入るには次の実践が必要とされます。

  1. 布施(財施=財を施すこと)(法施=真理を教えること)(無畏怖=安心を与えること)
  2. 持戒(戒律を守ること)
  3. 忍辱(にんにく 苦しさに耐えること)
  4. 精進(はげむこと、努力をすること)
  5. 禅定(心を安定させること)
  6. 智慧(真理を見抜く力を身につけること)

つまり本来、彼岸とは先祖供養のためだけではなく、悟りの世界へ渡るために自ら の行いを省みる期間なのです。
では、なぜ春分・秋分の時期に彼岸会が行われるようになったのでしょう?
仏教的に見ますと、春分・秋分は昼夜の長さが同じになることから仏教の『中道』の教え(かたよらない心)にかなうとか、    お彼岸には太陽が真東から昇って真 西に沈むことから極楽西方浄土の阿弥陀如来を    礼拝するのにふさわしいから、などの説があります。
しかし実際のところは、『暑さ寒さも彼岸まで』とよく言われるように、春分・秋分は日本人の農耕生活の  節目として豊作を 願うお祭りの行事などが古くから行 われ、それらとも関連しながら日本独特の年中行事になっていったようです。