宗派によるご本尊の違い

お釈迦様の教えをもとに長い年月をかけて膨大な経典が生まれました。
同じ仏教であっても、お釈迦様のどの教えを重視するかによっていろいろな宗派がおこり、沢山の仏像が造られたのです。
また、インドから中国、中国や朝鮮半島から日本へと伝わるあいだに、それぞれの国の古くからの土着の信仰、宗教、思想などと習合したことも様々な仏像が造られた理由となっています。
ここでは代表的な宗旨のご本尊、脇侍をご紹介します。

宗派 本尊 脇侍 ご家庭で主に読まれる経典
<向かって左> <向かって右>
天台宗 坐釈迦、坐弥陀など 伝教大師 天台大師 般若心経
真言宗(古義) 大日如来(金剛界) 不動明王 弘法大師 般若心経
光明真言
〃 (新義) 大日如来( 〃 ) 興教大師 弘法大師 般若心経
光明真言
浄土宗 舟立弥陀(舟形光背) 法然上人 善導大師 四誓偈(無量寿経)
真身観文
浄土真宗 阿弥陀如来立像 九字名号
(蓮如上人)
十字名号
(親鸞聖人)
正信念仏偈和讃
御文章(西)
御文(東)他
(浄土真宗各派によって脇掛が異なります)
時宗 阿弥陀如来(坐像、立像) 二祖真教上人 一遍上人 四誓偈
(無量寿経)
仏心観
阿弥陀経
融通念仏宗 十一尊天得如来画像 法明上人 良忍上人
臨済宗
(各派共通)
釈迦如来坐像 観音菩薩 達磨大師 般若心経
観音経
坐禅和讃
臨済宗
(妙心寺派)
釈迦如来坐像 花園法皇 開山無相大師 般若心経
観音経
坐禅和讃
黄檗宗 釈迦如来坐像 隠元 達磨大師 般若心経
観音経
曹洞宗 釈迦如来坐像 瑩山 道元 般若心経
大悲心陀羅尼
修証義
(または釈迦如来、道元、瑩山の三尊仏掛軸)
日蓮宗 大曼荼羅日蓮聖人像 大黒天 鬼子母神 法華経
自我偈
神力品方便品